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ニュージーランドで約3か月ちょっと車中泊をしたとき、電源は12V・100AhのAGMディープサイクルバッテリーと100Wのソーラーパネルだった。充電はソーラーだけ。走行充電も家庭用コンセントからの充電もしていない。
100Ahは何Whか。計算上は12V × 100Ah=約1,200Wh。ただし、AGMで1,200Whを毎回使い切れるという意味ではない。自分の使い方では、スマホやiPad、LEDなどの小物中心なら十分余裕があった。この記事では、計算上の容量と3か月使った感覚を分けて書く。

100Ahのバッテリーは何Wh?
Ah(アンペアアワー)は電流を時間で積算した容量、Wh(ワットアワー)は電力量を考えるときの単位。Whに直すには電圧を掛ける。自分が使った12V・100Ahのバッテリーなら、12V × 100Ah=約1,200Whとなる。これはラベル上の容量から求めた公称値の計算で、実際に取り出せた電力量の測定結果ではない。USBやインバーターでの変換損失もある。
AGMは1,200Whを全部使う前提ではない
AGMを長く使うなら、毎回深く放電させる運用は避けたい。たとえばRenogyの100Ah AGM製品情報では、サイクル寿命を保つため放電深度50%を目安とし、50%放電時のサイクル寿命を示している。ただし、これはRenogy製品の説明であって、写真に写っている自分のバッテリーの仕様値ではない。手元のバッテリーは正確な型番やデータシートを確認できていない。
仮に1,200Whの50%まで使うと計算上は600Wh。ただし、これを「100Ah AGMの実用容量は必ず600Wh」とは言えない。許容する放電深度、負荷の大きさ、バッテリーの状態、機器側の停止条件、変換損失で変わる。充電中や使用中に見る電圧表示だけでも、残量をWh単位で正確に読み取ることはできない。自分はワットメーターで記録しておらず、何Wh取り出したかは分からない。
3か月使って、実際どれくらい余裕があった?
充電していたのはスマホ、iPad、懐中電灯、イヤホン、モバイルバッテリーなど。車内のLED照明にも使った。日々いちばん電気を使っていると感じたのはスマホの充電だった。
この組み合わせで約3か月ちょっと過ごした限り、電気の残量をほぼ気にせずに済んだ。晴れている日は余裕があり、雨や曇りが3〜4日続いたときも、自分の使い方では特に不安にならなかった。バッテリーを空近くまで使ったことも、電池切れで困ったこともない。100Wパネルの発電能力への不満はなく、気になったのはパネルの物理的な大きさくらいだった。
ただし、車載冷蔵庫、電子レンジ、IH、ドライヤー、大型暖房、電気毛布は使っていない。この経験を「100Ahなら何でも動く」という話にはできない。また、発電量や消費量の連続ログは取っていないので、雨の日に何Wh発電したか、1日何Wh使ったかは不明だ。

100Ahで余裕があった理由は、使う量と充電の釣り合い
使う機器が比較的小電力で、日中は100Wのソーラーで充電できた。走行充電なしでも成立したのは、1日に使う電気と日中に補える電気の釣り合いが、自分の用途では取れていたからだと思う。曇天が続いても不安にならなかったのは実体験。ただ、残量のログがない以上「4日間ずっと無充電でも足りた」とは言えない。
100Ahで何日持つ? 自分の使い方から考える
「100Ahなら何日使える?」には、バッテリーだけを見ても答えが出ない。1日ごとの使用量に加えて、ソーラーなどでどれだけ戻せるかが変わるからだ。自分の場合、スマホ・iPad・LED・USB小物が中心で、100Wパネルから日中に充電していた。だから「3か月使えた」は、1回の満充電で3か月持ったという意味ではない。
計算したいなら、まず機器ごとに消費電力(W)×使う時間(h)を足す。たとえば5WのLEDを4時間点ければ、機器側では20Wh。スマホの充電量やPCの使用時間も同じ1日分に加える。ただし、USBへの変換損失や待機電力もあるため、その合計がバッテリーから取り出す電力量とぴったり一致するわけではない。
小物だけなら軽い使い方、PCを長時間使うなら使用量が増える使い方、車載冷蔵庫を加えるなら24時間の消費も考える使い方になる。特に冷蔵庫は自分の車中泊では使っていない。冷蔵庫を含めた電源容量の考え方は1本目の記事にまとめたので、こちらの経験値をそのまま冷蔵庫ありの生活へ当てはめないでほしい。
100Wソーラーで充電しながら使った
自分は100Wパネルだけで充電した。走行中にバッテリーへ充電する仕組みも、家庭用コンセントから充電する仕組みも付けていない。小物中心の暮らしでは、発電能力に不足を感じなかった。雨や曇りが3〜4日続いても不安にならなかったのは、実際の使用感だ。ただし、その間の発電量や残量を測っていないので、日照の少ない日にもどの程度充電できたかは分からない。
100Wはパネルの定格出力で、「1時間で必ず100Wh充電できる」という意味ではない。日射、角度、季節、温度、影、チャージコントローラーや配線の損失が影響する。自分の経験から言えるのは、冷蔵庫を使わずUSB小物を中心に使うなら、この組み合わせに不満はなかったという範囲までだ。

100Ahはどんな使い方に向く?
自分の経験では、スマホ、タブレット、LED、USBの小物を中心に使い、日中にソーラーで補えるなら100Ah AGMは十分候補になる。PCも何Wを何時間使うかで判断したい。車載冷蔵庫の常用、電気毛布、インバーター家電、日照の少ない連泊が加わるなら、1日の使用量と充電見込みを出して余裕を持たせたい。配線とヒューズの設計も必要なので、不慣れなら専門家へ相談するのが安心だ。
ポータブル電源と容量を比べる前に
100Ah AGMの公称約1,200Whと、ポータブル電源の公称1,000Whを並べても、同じ時間使えるとは判断できない。AGMではどこまで放電するか、ポータブル電源では出力方式や変換損失、停止条件などが違う。自分の小物中心の使用量なら、今は500Whクラスから検討すると思う。ただし、当時の消費電力量を測っていないので、同じ運用時間を保証する数字ではない。
家やキャンプにも持ち出したいか、長期車中泊で車内に設備を固定したいかは、容量とは別の選択だ。ポータブル電源とDIYサブバッテリーの使い分けは1本目の記事で詳しく比較している。
100Ahが足りるかは、結局「何を使うか」と「どう充電するか」で決まる。自分には100Ah AGM+100Wソーラーがちょうどよかった。1,200Whという数字そのものより、電気を多く使わない暮らし方と日中の充電が噛み合っていたことが大きい。


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